
前半後半と2部に分けて書いているこの大久野島、別名うさぎ島。
前半では、忠海港からフェリーに乗り、うさぎ島に上陸するまでを書きました。
さて今回は後半、上陸しうさぎ達と触れ合いながら実際に島を回って行きます。
この記事は島へ上陸してからの記事となります。
【広島】日帰りでも行けた!うさぎ島の周り方-前半-
1.島に着くと可愛いうさぎ達がお出迎え
島へ着くとまるで別世界、可愛いうさぎがいっぱい!癒されます。
非現実って言葉がそのまま似合う。
2.無料シャトルバスで休暇村へ
第二桟橋に着くと休暇村へ行くためのシャトルバス(無料)が出ています。
途中、大久野島ビジターセンター、毒ガス資料館も通りますので事前に申告すれば途中下車も可能です。
窓からの景色はすぐにでも写真に収めたくなるような気持ちにさせてくれます。
【第ニ桟橋】休暇村へのシャトルバスの時刻表
出発時間 | |
8:45 | 14:00 |
9:20 | 14:19 |
9:55 | 14:56 |
10:40 | 15:29 |
11:05 | 16:15 |
12:15 | 16:39 |
3.休暇村は泊まるだけの施設じゃない
3-1.部屋数と値段
和室62部屋 洋室2部屋
大人 9,200〜 (朝・夕食付)
島で宿泊施設はココだけです。ゆったり満喫したい方にオススメです!
結構人気のようで予約は早めに取られた方が良いかと思います!
様々なプランがあるので休暇村 大久野島のホームページで吟味なさってください。
3-2.ごはんやカフェ
朝昼夕のごはんは休暇村にあるレストランUsanchuや兎人(うさんちゅ)カフェでいただくことができます。
広島と瀬戸内海とうさぎ島にちなんだこだわりの食事がいただけますよ。
レストランUsanchu
休暇村の正面入り口から入ると右手にレストランがあります。
こちらでは朝食とお昼ご飯がいただけます。
朝食(7:30〜9:00)
約30種類のバイキング
焼きたてパンやのっけ丼、農家直送の野菜などが食べられます。
昼食(11:30〜13:30 日・祝は14:00まで)
ランチタイムは上のメニューが貼り出されていました。
どれも瀬戸内の海の幸を存分に楽しめるものばかりで良いです。
夕食 (17:30〜20:00)
50種類以上のバイキングや懐石コース
1日●組様限定でスペシャルプランなんていうものもあるようです。
春はアワビ、夏はタコ、秋は秋鮭、冬は牡蠣といった四季折々の振る舞いはきっと心に残る素敵な旅になるでしょう。
兎人(うさんちゅ)カフェ
休暇村入り口入り左手にあるのは遅くまでやっている兎人(うさんちゅ)カフェがあります。
大久野島ここでしか食べれないグルメ、土日祝日限定のメニューなどがあり何回も立ち寄りたくなりますね。
- 券売機で購入してカウンターへ持っていきましょう。
- うさんちゅコーヒーやウサギのはなくソフト、ケーキなどバラエティ豊かに揃っています。
- お水やスプーン、フォーク、紙ナフキン、取り皿などはセルフサービスです。
- 日当たり良すぎて眩しい!
うさぎ島がある竹原市ご当地バーガーなんてのもあります!
竹原たけのこのテリヤキ牛コロッケバーガー 600円(土日祝限定)
カフェからは外で遊ぶうさぎが間近で見れますよ!
7:30〜21:00 ドリンクメニューのみ営業
10:00〜16:30 軽食やスイーツも注文できます
TEL:0846-26-0321
住所:広島県竹原市忠海町大久野島 休暇村大久野島 1F
3-3.日帰り温泉
高低差のある島を散策するのは予想以上に疲労が溜まります。満喫した後は汗を流したり温かい湯船に浸かってリフレッシュしませんか?
【営業時間】11:00~18:00
【料金】 大人 410 小人 360円
シャンプー、リンス、ボディーソープは常設してあります。
3-4.レンタサイクルを借りる
うさぎ島では自転車を借りて島内をぐるっと回ることができます。
手続き場所は、休暇村のフロントで利用料金(前払い)と預かり金として1000円を預けます。
(預かり金は自転車返却後に戻ってきます)
自転車のタイプは、ノーマルタイプ、段速自転車、電動自転車の3タイプから選べ、それぞれ料金が異なります。
延長してしまうと追加料金がかかるようなので最適なサイクリングプランを立てて臨むといいですね。
手続き終了後、自転車のカギとバッテリー(電動タイプのみ)を渡してもらえる流れです。
ノーマルタイプ400円/2時間
電動タイプ 600円/2時間
4.島のうさぎについてのマナー
マナーとしては下記があります。
この内でついやってしまいそうなのが最後の2つかなと思います。
抱っことか普通にしてしまいそうですし、ましてやうさぎの餌用で持って来ていた人参が切れた時になんかお菓子やパンをあげてしまいそうです。
しかし、観光地化して人馴れしているうさぎではあるのですが、人に飼われているわけではありません。
突然噛み付いてきたりしたら嫌ですよね。
最低限のマナーは守って楽しみましょう。
「可愛い」と思っても持ち帰らない!
島に飼いうさぎを捨てないでね!
追いかけたり抱っこはやめよう!
お菓子やパンなどをあげないでね!
5.それでは島内の散策スタート
さっそく島内を散策していきましょう!
島の外周を徒歩ならゆっくり歩いて約60分で周ることができるそうです。
自転車で散策する場合は事故防止の為、島内の外周は時計周り(右回り)で周る特殊なルールがあります。
また、うさぎは急に飛び出したり向かってきますのであまり飛ばしていると危ないです。
5-1.三軒家毒ガス貯蔵庫
一発目は休暇村の西側すぐにこの三軒家毒ガス貯蔵庫です。
ここではイペリットと呼ばれる猛毒ガスを各部屋の台座に10tタンクで1つずつ計2つ保管されていたようです。
5-2.毒ガス貯蔵庫
写真奥にあるのが毒液を貯蔵していた場所ですが現在は半分埋められています。
ここではイペリットとルイサイトを貯蔵していました。
ルイサイトもイペリットと同じ性質を持った猛毒ガスで島のあちこちにこのような貯蔵庫があります。
5-3.長浦毒ガス貯蔵庫
ここではイペリットとルイサイトを貯蔵していました。
約100リットル入る高さ11mのタンクを6基置かれていました。
製造量は、1929年から15年間の終戦までに合計約6616トン、多い年で1500トンにまで製造されていたとか。単純計算で平均1日1トン製造。
言葉を無くすほどの数字と製造にかかった労働量が計り知れないです。
貯蔵庫の内側には火炎放射器で焼却処理した跡が今も残っています。
大量の毒ガス処理はこの他太平洋の沖に沈められたりもしました。
5-4.北部砲台

北部砲台全体マップ(下が北)
マップ中央の観測所跡と砲側庫跡の間の道から進入しました。(手前の道からも入れます。)
外周は高低差が結構ありますが海側を見れば景色がいいです。
階段を登ります。
・24cm加農(カノン)砲の砲台
階段を上ると右手に砲台跡が見えます。

砲台の弾薬を置いておく為の砲側庫
砲台周辺は近くにこの砲側庫がたくさんあります。
トンネルの向こうへ(西向き)

右手に砲側庫跡
トンネルを出ると右手に崩れていて危険な1基があります。
(崩れる危険があるので気をつけてください。)
・地下兵舎跡と発電機関舎跡

発電機関舎所跡(左)地下兵舎跡(右)
発電機関舎跡は影も形もないですが右奥の地下兵舎跡は確認できます。

地下兵舎跡内部

毒ガスタンク台座
・12cm速射加農砲跡
ここでは12cm砲台が4基置かれていました。

砲側庫跡
うさぎと遺跡が映るたび、当時のうさぎと血は繋がっていないはずなのにどこか複雑な気持ちになります。
ドーム型の砲側庫です。
中央の天井部には当時弾薬を運んでいた穴でしょうか?
すっぽり穴が空いています。
5-5.火薬庫跡
北部砲台を下ると右手に火薬庫への案内板があります。注意深く見てもらえるとわかります。
林道を少し歩くと、火薬庫跡が姿を現します。
正面入り口であったであろう場所です。
ここは砲台の弾や火薬を保管する場所として使用されていました。
天井は誤爆発しても危険を最小限に食い止めるために天井が抜けやすく簡易的に造られていました。
この日は氷点下になるほど寒く氷柱ができていました。
まさに自然の芸術でしたが余計に寒さを感じます。
抜けた窓から内部を撮影。何十年も経っているのに外壁は比較的きれいです。
外壁に取り付けられた足場は屋根に登って作業する為のものだったのでしょうか?
ここでも可愛いうさぎが出てきたのでにんじんを。かわいい。
火薬庫を後にしてしばらく下ると、島の東側、第二桟橋の近くの海に出てました。
5-6.発電場跡
毒ガスを製造するための機械へ電力を供給する発電場として使用されていました。
ディーゼル発電機(重油を燃料)が8基置かれていました。
忠海港から第二桟橋行きのフェリーに乗っていると到着するまでに小さいですが船から見ることができます。
島内でも独特の雰囲気を放つ遺跡の1つです。
本当に可愛いうさぎ達が次から次へと出てきます。ここは特に多い気がします。
発電所を後にし後ろの(海側)にあるトンネルを抜けますと、
再び海、旧桟橋に出ます。
5-7.芸予要塞時代の桟橋
芸予要塞時代に石で作られた桟橋です。
毒ガスを製造していることで本土から見えずらい場所の桟橋が重要視され使われなくなったこの桟橋は当時の姿を残したまま今の時代でも使われていません。
第二桟橋から休暇村方面へ向かいます。
ここは上陸後初めにシャトルバスでも通りました。
澄んでいていてとても綺麗な海です。
夏ならひと泳ぎしたいです。(現在気温1℃)
キャンプ場の手前にうさぎ達が集まる広場があります。
K氏が作ってきたにんじん袋に群がるうさぎちゃん。
袋の中には大好物の人参が入っているので嗅覚がすごいんですね。
右手を見るとそびえ立つ島南側に立つ鉄塔です。迫力ありますね!
5-8.第一桟橋
休暇村の客船の発着港です。
大久野島の南側にあります。ここから休暇村へは徒歩で行くことができます。
第一桟橋から忠海港へ向かいたい方は前編に書いた、【行きの時刻表】忠海港〜うさぎ島の時刻表を参照ください。
5-9.ウサギの耳の集音器
うさぎの耳をモチーフにした集音器です。
360度回転するのでいろんな方向へ向けてみてどんな音が聞こえるかやってみましょう!
5-10.大久野島ビジターセンター
あいにくこの日は定休日で入れませんでした。
大久野島を中心とした瀬戸内海国立公園の自然や歴史を学べるところです。
【営業時間】9:00〜16:00
【定休日】 水曜日(1、2月は水・木曜日)、年末年始
【入館料】 無料
【TEL】 08-4626-0100
5-11.大久野島毒ガス資料館
非人道的な毒ガスを製造していたことをいつまでも忘れないように、過去を次の世代に残す為、繰り返さない為にこの毒ガス資料館はできました。
建物自体は小さいながらも当時の資料、従事していた方の作業服や給料袋など大変貴重なものが多く勉強になりました。
【営業時間】9:00〜16:00
【定休日】 無
【入館料】一般(19歳以上)100円 19歳未満 50円
【TEL】08-4626-3036
5-12.幹部用防空壕跡
当時幹部用の防空壕は地下を掘り石垣で周りを固めた強度の強いものでした。
他の従業員は地面に穴を掘り木や草を被せただけの簡易なもので幹部とどれだけ差があったかはこの場所1つだけでも見えてきます。
5-13.自動交換機跡
5-14.大久野島神社
5-15.大久野島海水浴場
訪問した時は真冬でしたので誰1人として泳いでいませんが、夏には活気に満ち溢れている光景が目に浮かびます。毎年7月中旬ごろ〜8月下旬まで解放されているようです。
海水浴場の脇にある階段を登って行きます。
5-16.大久野島灯台(南側)
島の南にある灯台を目指します。
まだまだ登ります。
灯台ですからね、高いんですよね。
見えました!これ以上先へは行けないようです。残念。
灯台によって光り方が決められているようでここ大久野島灯台は、白い光を3秒、消灯3秒を繰り返す等明暗白光(長さが均等)です。
目前に広がる海が綺麗です!
すぐ下は崖、柵はしてありますが近くまで寄ると少しこわいです。
5-17.夕日の丘
続いては大久野島の秘境である、夕日の丘へ向かいます。
道中チラチラ見える海岸に「うぉー!うわ!」とか言ってました。
そこまで険しいことはないですが「こっちで合ってる?」という箇所がありました。
案内板、ありました!
良いところです!「わ!うぉー!」
向こうに大三島が見えますね。
ここもまた柵はありますがすぐ崖になっています。
柵を越えての危険行為はやめましょう!
夕日の丘からセットで行きたいのが次の南部照明所跡です。
5-18.南部照明所跡
あまり人気がないスポットなのかと疑うほど歩いた形跡を感じない道を歩いていきます。
枝とか葉っぱとかが道遮ってるんですけど?
うさぎ可愛い!
出会ったうさぎ達みんなにあげたくなります。ごはんタイム!
ありました!
ここには深夜に敵艦を発見するためのサーチライト(探照灯)が置かれていた場所です。
地下に格納できるタイプで照射距離は約6kmでした。
南部照明所からさらに上がっていくと休憩所がありました!
上からは休暇村が見えます。もうすぐ近くだというのがわかりますね!
休暇村へ戻ってきました。
あとは島内部に位置する南部砲台跡と展望台(ひょっこり展望台)と中部砲台跡を周れば目標達成。自転車で行けないと感じたのでここで返却です。
およそ約2時間で帰ってこれました。
行く前からある程度の予想はしていましたが弾丸でハード旅ですね。
5-19.南部砲台跡
第一桟橋近くの自転車は通れない急な坂があるんですがそこを登っていきます。
しばらく進むと先ほど見た南側の鉄塔が目前にやってきます。
途中崩れてるところもあるんで気をつけてくださいね。
さらに進むと南部砲台跡と中部砲台跡、展望台の案内板が出てきます。
右に行きます。
南部砲台跡の全体です。
ここではかつて8基の大砲があって今は4つの砲台跡が見られます。
砲台の周りには周回路という人が歩ける道があります。
周回路からの眺めもいいです!
砲台の上から見下ろす形で撮影しました。
周回路から降りる階段が結構急で危ないです!
5-20.大久野島展望台(ひょっこり展望台)
来た道を戻り案内板の通り次は展望台を目指します。
途中なんかすごい建物がある!って思ったら裏側から見る発電場跡でした。
独特の雰囲気が出ていますね。
ちょうど良いタイミング、場所に休憩スポットがありました。
疲れたらここで休憩しましょう!
左手に展望台120mの表示がありました!
跡もう少しだと思うと興奮しますね!
でも結構険しそう。
登るとそこには!!
最近崩れたのか展望台まで行けず、結局別の道から向かいました。
お手洗いが確認できたので結果オーライですね。
どこかで見たアスレチックにありそうな木製の階段
無事に到着しました!
夜に来たら見える星がわかるみたいなんですが、あの山道を暗い夜道歩くの怖すぎですよ。
念のため行った日には設定しておきましたよ。笑
写真中央の長方形に月日が彫られていて行った日に足を置くと自分の影が現在の時間を指してくれるというもの。面白いですね。

左:多々羅大橋 中央:大三島・大空山 右:航路
6つの穴から見える絶景?を楽しめます!
上が大人用で下が子ども用でしょうね。
大三島メインの地図がありました。
展望台から見えるものを教えてくれていますね!
5-21.中部砲台跡
中部砲台跡の案内板から進むとそこに開けていました。
自然のアートですね!ほんとこの日は極寒でした。
各部屋は繋がっています。
和歌山の友ヶ島もこういう作りしていました。
中央には穴があります。埋められたのか貫通はしていません。
中部砲台の上からの眺めです。
何とか行きたいところは制覇しました。
ここまでお付き合いくださりありがとうございます!
6.終わりに
いかがでしたでしょうか?
瀬戸内海に浮かぶ大久野島、通称うさぎ島について書かせていただきました。
今は可愛いうさぎがたくさんいる観光地ですが毒ガスを製造していた場所という過去もあります。
野生のうさぎが約700匹以上生息している島ということで今や世界的にも人気の観光スポットです。ぜひ機会があれば行ってみてくださいね!
それでは。
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